『りぼん』1961年(昭和36年)4月号

りぼん

りぼん 昭和36年4月号 258頁
本誌の発行部数底上げしたといわれる横山光輝「おてんば天使」連載中。また、前年9月号から連載を開始した牧美也子「マキの口笛」も人気を博して『りぼん』の看板漫画となった。

おてんば天使
マキの口笛
おかあさま
ぼんこちゃん
ルミちゃん教室
あのねピョコタン

横山光輝
牧美也子
わたなべまさこ
上田としこ
つのだじろう
水谷武子

スーパーおじょうさん
ひとりぼっちのすずらん
ハッピィちゃん
いやんポコ
走れチェス

関谷ひさし
野呂新平
赤塚不二夫
石森章太郎
水野英子

おてんば天使 横山光輝 8頁と別冊
連載期間 1959年1月号〜1962年3月号 60年春の増刊号 62年夏の増刊号
牧村エミ子は、四人家族の末娘。お父さんは外国航路の船長だった。ある日、お父さんが新しいお母さんを連れてきた。エミちゃんと姉の千恵子は好印象を持つが、亡くなった母の記憶が鮮明な兄の健太郎は、一人それを受け入れることができない。しかも健太郎がたまたま町でけんかをした、やくざ者の親分と新しい母は、なにやら知り合いのようで、なおさら気に入らない。父は束の間の休暇を終え、新たな航海へと出発していった。牧村家は、新しい母と3人の子どもによる新しい生活が始まったのだ。ところが、その父の船が、大型の貨物船と衝突し、沈没してしまった。生存者の中に父の名前はなく、家族は悲しみの中、葬儀を行った。だが父は亡くなってはいなかった。別の船に助けられたのだが、過去の記憶を失い、その船で船員として働くことになっっていた。一方、母を認めることができない健太郎は、探偵を雇って母の過去を調べた。調査の結果、かつて母は、スリであったことが判明した。戦災孤児だった母は、生きるためにスリをしていたが、エミ子たちの父に出会い、スリを止め、しかも大学まで行かせてもらったというのだった。しかしそんな母の話を聞きながらも、健太郎の心は開かれることなく、母は家を出ることになった。お母さんが好きでたまらないエミちゃんは、一人でお母さんに会いに行ったが……1960増刊号(テンちゃんの巻)1962増刊号(本編のその後を描いた短編作品)あり 横山光輝 official Web

マキの口笛 牧美也子 16頁
連載期間 1960年9月号〜1963年4月号

朝倉マキは口笛の上手な少女。銀行員の姉ゆう子とのふたり暮らしだった。マキはバレエスクールに通い、バレエの先生のライバルだったもとバレリーナで、女優の谷みゆきになぜか憧れていた。ある日、マキは、本当の母親が谷みゆきであることを思いがけず知ってしまう。みゆきはまだ小さかったマキを交通事故から救うために足を痛めてしまいバレリーナの道をあきらめ、生活のために子どもがいることを隠して女優になったのだった・・・。バレエシーンが美しい本格的なバレエ漫画である。

おかあさま 新連載 わたなべまさこ 26頁
連載期間 1961年4月号~1962年12月号

ぼんこちゃん 上田としこ 7頁
連載期間 1955年9月創刊号~1962年12月号

主人公である女の子ぼんこちゃんの奔放と無邪気さと個性と、ぼんこちゃんを取り巻く周囲の人々の優しい眼差しが古き良き日本の微笑ましい家族の日常として描かれている。

ルミちゃん教室 つのだじろう 8頁
古いアパートでお兄さんと二人で暮らしているルミちゃん。お金持ちではないけれど、毎日をとても楽しく愉快に暮らしている。まだ学校へもあがっていないのに、となりのお姉ちゃんについて毎日小学四年生の教室へも行ってしまうかわいらしいルミちゃんと、周囲をとりまく人たちとのほのぼのとした日常を描いている。

あのねピョコタン 水谷武子 8頁

スーパーおじょうさん 関谷ひさし 17頁

ひとりぼっちのすずらん 野呂新平 15頁

ハッピィちゃん 赤塚不二夫 9頁

走れチェス 水野英子 13頁
NHK放送の海外ドラマのコミカライズ作品。
アメリカ西部の牧場が舞台。少女ベルベットが暴れ馬で悪評のチェス号を富くじで当てたことから物語が始まる。彼女の夢は、チェスを競走馬に育て、英国のグランド・ナショナルレースで優勝させること。その夢を温かく見守る両親と姉弟、かつて名騎手だった使用人のマイクら、ベルベットを取り巻く人々の生活をチェスの成長を通して描く。原作はエニッド・バグノルドの同名小説。

いやんポコ 石森章太郎 2頁