組立付録のギミックと別冊付録の数を競い合った少年月刊誌黄金期の少年クラブ。この号の組み立て付録は「ボストーク2号」、6角形の筒を3段つなぎ、輪ゴムを使って空中に向かって飛ばす。3段目についた3枚の尾翼を捻ることで回転しながら飛ぶ仕掛けになっている。別冊付録は本誌から続く「ふしぎな少年」「ガロロQ」「快傑999」3冊と「ロボット三等兵」前谷惟光と「恐怖のミイラ」楠木高治の2冊。「恐怖のミイラ」は日本テレビ系列で1961年7月4日から放送された大人の視聴者にも恐怖を与えたホラードラマのコミカライズで、この年の9月号から12月号までの連載。
ふしぎな少年
快傑999
ガロロQ
探偵カメラマン
よたろうくん
スリー・コッペ
かみくずおやこ
少年真田十勇士
しおまめくん
がまのすけ
手塚治虫
堀江卓
桑田二郎
一峰大二
やまねあかおに
わちさんぺい
たつみ勝丸
どや一平
原作:宮下幻一郎
滝田ゆう
伊東あきお
7頁
17頁
8頁
21頁
21頁
14頁
8頁
16頁
16頁
13頁
ふしぎな少年 手塚治虫 1961年5月号ー62年12月号
テレビドラマと並行企画された作品で1961年4月3日から1962年3月31日までNHKで放送された。
主人公のサブタンこと大西三郎は、友人たちと遊んでいるうちに地下道の壁に吸い込まれ、四次元の世界に入り込んでしまった。そこには黒い人形のような四次元世界の人間たちがおり、サブタンは「時間よ止まれ」「時間よ動け」と言葉を発することで時間を止めたり動かしたりすることができ、自分自身は時間が止まっても自由に動ける能力を与えられて元の世界に帰った。そしてその力を用いて、人々を危機から救ったり犯罪を食い止めるなどの活躍をする。
サブタンの兄に変装したあやしい男に誘拐されたサブタン・・・アフリカの奥で時限爆弾を持ったオット・アブナーイ教授がライオンに食べられた。そのライオンを大爆発が起こる前、三日のうちに調べることに・・・。
ガロロQ 桑田次郎 1961年9月号~62年1月号
宇宙からの怪物体“ガロロQ”とそれを操る“クロス”を手にした龍二少年の活躍や“クロス”の謎が暴かれ、悪人と奪い合いになるという、変幻自在のSFアクション作品。
連れ去られた三島博士と娘のルミちゃんを助け出そうと、ガロロQと共に悪人の隠れ家に乗り込んだ龍二少年・・・ガロロQを使って2人を救い出せるか。
よたろうくん 山根赤鬼 1956年ー1968年 掲載誌を『ぼくら』に移して足かけ12年の連載
落語に登場する与太郎(よたろう)の名を借りた、性格は呑気で楽天的、ぼんやり者で、何をやっても失敗ばかりするよたろうとしっかり者の弟きんぼうが巻き起こすほのぼのゆかい漫画。『なかよし』連載の「かのこちゃん」は「よたろうくん」のキャラクター設定を愚兄賢妹に置き換えた少女誌版「よたろうくん」とも言える構成で読者の大きな支持を得た。