『少女フレンド』1964年(昭和39年)47・48号

・十二夜の琴
・島っ子
・星のナギサ
・あす子の虹
・銀のたてごと

わたなべまさこ
ちばてつや
細川知栄子
谷悠紀子
里中満智子

・テンコちゃん
・マリアの剣士
・団地のダン子
・アイリス
・豆姫さま

益子かつみ
東浦美津夫
山根赤鬼
北島洋子
倉金章介

1964年開催の東京オリンピック(表紙裏)

特集 オランダのチューリップ少女(4頁)

ブロマイドカレンダー 舟木一夫・西郷輝彦・吉永小百合・園まり
表紙を開くと現れるスターのブロマイド。それは当時の月刊誌や週刊誌に欠かせなかった、華やかなグラビアや付録のワクワク感を思い出させる。誌面は時には絵葉書や歌詞カードになり、『少女フレンド』では大流行したアイロンプリントが付属することもあった。

『少女フレンド』1964年(昭和39年)47・48号[講談社発行]

■ 単行本未収録!!里中満智子 デビュー3作目の読切作品「銀のたてごと」
里中満智子は1964年、当時16歳の高校生で「第1回講談社新人漫画賞」を受賞しデビューした。本号掲載の「銀のたてごと」は、デビュー作「ピアの肖像」、第2作「マリアは知ってる」に続く3作目の読切作品であり、現役高校生作家としての初期の歩みを示す貴重な一作である
■ 驚異の単行本未収録作品が4作!!
本誌には単行本未収録作品が4作も掲載されている。競合誌『マーガレット』のコミックスが1967年(昭和42年)に誕生したのに対し、『少女フレンド』は7年遅い1974年(昭和49年)であった。この遅れが原因で初期作品の多くが単行本化されなかったため、ここに並ぶわたなべまさこ「十二夜の琴」、細川知栄子「星のナギサ」、北島洋子「アイリス」最終回、里中満智子「銀のたてごと」の誌面は極めて貴重な資料といえる。
■少女総合誌から「少女漫画誌」への転換を物語る誌面構成
1963年に日本初の週刊少女誌として創刊された『少女フレンド』だが、約2年が経過した1964年末の本号を見ると、誌面構成に確実な変化が起きつつあったことが読み取れる。創刊当初は読み物も多い「総合少女誌」の性格が強く、創刊3号では漫画が全176ページ中67ページ(約38%)であった。しかし、この47・48号では全188ページ中146ページ(約77%)を漫画が占めており、同誌が「少女漫画誌」へと移行していく様相を明確に示している。

わたなべまさこのプロフィール
1929年東京に生まれる。挿し絵画家を経て1952年、単行本「小公子」でデビュー。翌年、単行本「涙の讃美歌」を発表。渡辺雅子名義で貸本単行本を、1957年からは、活躍の場を雑誌中心に移し、光文社発行の『少女』と集英社発行の『少女ブック』に作品を発表。「やまびこ少女」、「ミミとナナ」などを連載。以後、女性漫画家の草分けとして活躍。
1969年より『マーガレット』誌上に「ガラスの城」を連載し、大ヒットさせ、1971年第16回小学館マンガ賞を受賞。商業誌では『少女ブック』と後継誌『マーガレット』を主な発表の場としていた期間が長いため、『少女フレンド』での発表作は限られている。
当サイトの所蔵情報
光文社発行の『少女』掲載作品。(「ばら色の夢」『少女』1957年6月号掲載)(「金のうろこ」『少女』1957年12月号掲載)他多数。
前編 十二夜の琴 わたなべまさこ【単行本未収録】[18P]

里中満智子のプロフィール
1948年大阪府に生まれる。16歳の時、「ピアの肖像」で第一回講談社新人漫画賞を受賞しデビュー。プロを目指す同年代の少女たちを触発し、多くの漫画家を排出する原動力となった。以降、「ナナとリリ」「スポットライト」「海のオーロラ」など、人気作を多数発表。「明日輝く」「姫が行く」で74年第5回講談社出版文化賞「狩人の星座」は82年第6回講談社漫画賞を受賞した。

単行本未収録 読切 銀のたてごと 里中満智子 [24P]

作画の完成度とその後の活躍を思わせるストーリー
圧倒するのはデビュー3作目とは思えない作画における完成度の高さである。ストーリーは多くの書籍や漫画から吸収したものが少女の才能として開花したことは確かであるとともに、当時の少女漫画に受けた影響を感じさせる面がみずみずしく描かれている。

北島洋子のプロフィール
1943年東京都に生まれる。高校3年生の秋に『少女クラブ』冬の増刊号に「氷の城」を発表しデビュー。卒業後は約1年間、水野英子のアシスタントとなる。その後『少女フレンド』で「森の子カンナ」「美しきスザンナ」などを連載した後、『りぼん』で活躍。「スイートラーラ」の大ヒットで1時代を築く。他に名作小説が原作の「若草物語」などがある。
当サイトの所蔵情報
『りぼんカラーシリーズ』 No.45「若草物語」No.49「アンネの日記」。『なかよし』1963年(昭和38年)1月増刊号掲載「緑の牧場」(島洋子名義)ほか。

単行本未収録 最終回 アイリス 北島洋子 原作:三浦玲子 [16P]

島っ子 ちばてつや [16P]

毎日、きまった時間になると、島じゅうの子どもがすがたをけした!さて、そのひみつは・・・。

これまでのおはなし かりの名をナギサと名づけられた少女は、すべての記憶をうしなっていた。警察のために、精神病院へ入れられそうにようとしたとき、ナギサのすがたはきえた。やがて東京にあらわれたナギサは、ふしぎな老人からもらったラジオのおかげで、作曲家の仙波とめぐりあうことができた。が、その夜、ぶきみなことがおきた。ラジオが話しかけたのだ。
単行本未収録 星のナギサ 細川知栄子 原作:加納一朗 [16P]

ナギサがパパらしい男の人と、たのしそうにあるいているのを見たと言う人が、あらわれた!

これまでのおはなし 三谷あす子は、家出した母の書きおきから、ゆくえしれずの父がインド人であることを知った。そのうえ、映画「まぼろしのバレリーナ」に主演するため、松村監督を訪ねて大宝殺撮影所へいったとき見かけたインド人の魔術師が、あす子の持っている虹のブローチをさがしていることもことを知った。あす子のまわりには、多くのひみつがあるらしい。

単行本未収録 あす子の虹 谷悠紀子 原作:福本和也 [16P]

三谷あす子を見つけたぞ!大声でさけぶ警官たち、あす子をまちうけていた事件とは?

テンコちゃん 益子かつみ [8P]

心のやさしい、おちゃめなテンコちゃん。結婚式に出席しましたが、さて、どんなしっぱいがとび出すやら・・・?

これまでのおはなし ときは、徳川幕府の時代。美奈の母は、キリスト教を信じたため、役人にとらえられて、火あぶりの刑にされた。ローマからきたクララいっしょに金のマリア像をさがす旅に出た美奈は、マリア像のはいったはこをさがし出した。が、はこの中は石ころだった。また旅に出たふたりは、山の中で怪しい人影にかこまれた。

マリアの剣士 東浦美津夫 原作:太田久行 [16P]

剣をぬいて立つ美奈とクララのまわりに、じりじりとせまる黒い人影!ああ、ふたりがあぶない!

団地のダン子 山根赤鬼 [8P]

これは大わらい!団地の三階にすむ、おてんばダン子ちゃんが、目をおおうような大かつやく。さて・・・。

豆姫さま 倉金章介 [8P]

ねむり薬がきれて、やっと目をさました豆姫たちの一行。と、そのとき、思わぬ事件が・・・。

【資料に関する注記および謝辞】
『少女フレンド』1964年(昭和39年)47・48号 講談社発行 価格50円 全188頁(裏表紙2頁除く)
※本ページに掲載している画像および作品情報は、運営者が所蔵する当時の現物雑誌より引用・複写したものです。
※掲載作品の著作権は、各著作者および発行元である株式会社講談社に帰属します。

本誌には、わたなべまさこ、ちばてつや、細川知栄子、谷悠紀子、里中満智子、益子かつみ、東浦美津夫、山根赤鬼、北島洋子、倉金章介、(※掲載順/敬称略)の、日本の漫画史に不滅の足跡を遺された巨匠たちの気鋭の作品が多数掲載されています。
戦後日本の児童文化・漫画文化の礎を築き、今なお色褪せない感動を私たちに与え続けてくださる偉大な漫画家の方々と、当時の熱量をそのままに素晴らしい雑誌を世に送り出された出版元に、深く敬意と感謝の意を表します。

各漫画家のプロフィールは、当方が所蔵する当時の雑誌情報、および株式会社小学館発行『現代漫画博物館1945-2005』を参考資料にして、独自に内容を再構成して掲載しています。