マーガレット 1966年(昭和41年)12号

マーガレット
スターとまんが特大号 週刊誌の魅力はなんと言っても毎週読めるということであるが、月刊誌のふろくは侮れないものであったと思われ、昭和40年代に入ると口絵・綴込みに工夫を凝らすようになる。この号のキャッチコピーは「スターとまんが特大号」で、スターのブロマイドを綴込み、舟木一夫を7ページの写真アルバムで特集。他に水野英子・今村洋子の絵はがきと人気まんがの絵をハンカチにプリントできるアイロンプリントが面白い。
この頃ライバル誌『少女フレンド』は楳図かずお作品が男子をも巻き込む勢いで人気を博し躍進している。『マーガレット』は古賀新一を起用して、楳図作品の亜流とも取られかねない作品を次々に掲載した。古賀新一はこの時期を経た後『少年チャンピオン』に代表作「エコエコアザラク」を発表し3年半を超える長期連載を成し遂げている。

新連載 ハッスルゆうちゃん
白ばら物語
マーガレットちゃん
すきすきビッキ先生
リサのひとみ
青いきつね火
うらぎられた幸福
白へび館
少女フレンドより
まだらの少女
なみだの太陽
読切 リムのおっちょこちょい

今村洋子
西谷祥子
よこたとくお
望月あきら
武田京子
わたなべまさこ
木内千鶴子
古賀新一

梅図かずお
松尾美保子
あすなひろし

ハッスルゆうちゃん 新連載 今村洋子 14頁
おまちかね、今村洋子先生があなたにおおくりする、けっさくまんが‼︎さて、ゆかいなゆうちゃんのかつやくは・・・⁉︎
白ばら物語 西谷祥子 16頁
いままでのお話・・・家庭教師のマライア女史のすすめで、行儀見習いのために、ロンドンの金持ちネフ家にやってきたエマは、かわり者ぞろいのネフ家の家族にあってびっくり。こんな人たちにあっただけでも、ハロルドおじさんにいわれたとおり、「勉強のうち」と思うのでした。でも、エマに親しみを感じているウィリー少年が・・・
マーガレットちゃん よこたとくお 2頁
さあ、われらのペット、マギーちゃんのゆかいな大かつやくまんがです‼︎あなたも、おうえんしてね‼︎
すきすきビッキ先生 望月あきら 15頁
どんな劇にしたらいいかしら⁉︎あっこたちと西郷くんんたちの意見があいません。そこで、ふた組の意見をあわせたら⁉︎
リサのひとみ 武田京子 14頁
おねえさん、早くよくなって!しかし、リサの願いもむなしく、姉の秋子は、こんすい状態をつづけるのでした・・・。
今までのお話・・・父の三田常男をおって神戸へきたリサの姉秋子は、疲労のためにたおれてしまった。ちょうどいあわせたマリは、すぐリサにれんらくをとってくれた。そしてこれを機に、リサとマリの心のしこりはとれ、ふたりは和解した。しかし、姉の秋子はひどくすいじゃくしており、その命はたいへんあやぶまれている・・・
青いきつね火 わたなべまさこ 岡本綺堂「玉藻のまえ」より 16頁
いままでのお話・・・たまもと千枝松は大の仲よしだった。ふたりは、まいばん、たまもの父の病気がなおるようにと、清水の観音様へ夜まいりにいった。たまもの父はもと武士だったが、関白殿にあらわれた白ぎつねに弓をひき、失敗して浪人した。父は、白ぎつねのたたりをおそれている。この年、都では、ふきつな事件がたくさんおこった。たまもにも、そのたたりが⁉︎
うらぎられた幸福 木内千鶴子 14頁
刑務所の金あみごしに対面した、かおりと貝原キク・・・。かおりはひとことも話さず、にげるようにたちさるのでした。
いままでのお話・・・生みの母が、殺人犯と知ったときから、かおりの苦しみがはじまった。かおりの実母貝原キクは、十年前雪野家のひとり娘を殺し、いま刑務所にはいっているのだ。そしてかおりは、身の上をかくして、パパがひきとってきた子だった。おそろしい事実を知ったかおりは、兄の秀司と刑務所に母をたずねたが・・・
白へび館 古賀新一 13頁
エミは、へび少女なのでしょうか⁉︎白へび館につれこまれた昭子には、エミの行動が恐ろしくてたまりません。
今までのお話・・・明子とパパは、ドライブの帰り、白蛇をひいてしまった。そのすぐ後、車が溝へ落ちてしまい、パパは街へ応援を頼みに行く。1人残った明子は、老婆に一見の家笑連れ込まれた。その家のお母さんは目の病で寝ており、少女と道場の3人暮らしで。明子の身の上には、次々と、恐ろしい事件が起こった。白蛇のたたりかも⁉︎

楳図かずおの『少女フレンド』連載作品
楳図かずおが『少女フレンド』1965年(昭和40年)26号から連載を開始した「ねこ目の少女」は多くの読者に衝撃を与えた。続いて32号からは「ママがこわい!」を連載。病気で入院しているおかあさんになりかわって退院してきたへび女が娘の弓子を襲う読者絶叫の恐怖まんがであった。続いて37号からは続編「ママがこわい!」第二部「まだらの少女」を連載。少女たちを恐怖のどん底に突き落とすことになる。ライバル誌『マーガレット』は楳図作品に対抗すべく、古賀新一を起用して恐怖まんがの連載を開始する。その中の一作が『白へび館』である。
ママがこわい!第2部 まだらの少女 新連載 楳図かずお

なみだの太陽 松尾美保子 原作 西谷康二 13頁
ひとすじに、真実と愛をもとめて生きる少女、理恵の物語‼︎
今までのお話・・・理恵の母は、北海道へ出張中の父の帰りもまたず、息をひきとった。母の葬式の日、新宿駅でみかけた女の人がたずねてきた。しかし、おばの博子はなぜかつめたくおいかえした。その夜、その人が、父の愛人だと話すいとこの言葉を耳にした理恵は、あまりのことに、ただ泣きふすばかりだった・・・‼︎
リムのおっちょこちょい あすなひろし 31頁
ニューヨークへむかって、ひたはしりにはしる特急列車。なかにのっている四人の男女。物語はここからはじまります。